「心筋梗塞で倒れたのは仕事のせいなのか」
「くも膜下出血は労災になるの?」
「よく聞く“過労死ライン”って何を基準にしているの?」
脳・心臓疾患による過労死について相談を受けると、
多くの方が、
どこからが仕事のせいと認められるのか分からない
という不安を持っています。
ニュースでは、
「長時間労働が原因」
「過労死と認定」
と書かれますが、
労災認定は、かなり細かい基準で判断されます。
この記事では、
脳・心臓疾患の労災認定基準
過労死ラインの考え方
認定で見られるポイント
よくある誤解
を、実務ベースで整理します。
■ 脳・心臓疾患とは何を指すのか
労災の対象になる代表例は、
脳出血
脳梗塞
くも膜下出血
心筋梗塞
心不全
などです。
これらが、
仕事による過重な負荷
長時間労働
と医学的に関連があるかどうかが判断されます。
■ 有名な「過労死ライン」とは
よく聞くのが、
月80時間残業
100時間超
という数字です。
これは、
発症前1か月に
おおむね100時間の時間外労働
または、
発症前2~6か月に
月80時間程度の時間外労働
があると、
業務との関連性が強いと判断されやすい
という目安です。
ただし、
これは絶対基準ではありません。
■ 時間だけで決まるわけではない
重要なポイントです。
労災認定では、
労働時間
業務内容
責任の重さ
トラブルの有無
出張・夜勤
不規則勤務
なども総合的に見られます。
例えば、
残業時間がやや少なくても
極端に過酷な業務
であれば、
労災と認められる可能性があります。
■ 「突発的な出来事」も重要
発症直前に、
大きなトラブル
強い叱責
重大なミス
緊急対応
など、
強い精神的・身体的負荷があった場合も、
判断材料になります。
単なる長時間労働だけでなく、
出来事の内容も重要です。
■ 持病があると労災にならないのか
よくある質問です。
答えは、
持病があっても労災になる可能性はあります。
重要なのは、
仕事が引き金になったか
悪化させたか
です。
高血圧
糖尿病
心疾患
があっても、
業務負荷が重なれば、
労災と認められるケースがあります。
■ 会社が「自己管理」と言っても関係ない
会社側はよく、
「体調管理は本人の責任」
「生活習慣の問題だ」
と主張します。
しかし、
労災認定をするのは国であり、
会社の言い分だけで決まるわけではありません。
客観的な勤務実態が重視されます。
■ どんな証拠が必要になるのか
脳・心臓疾患の過労死では、
タイムカード
出勤簿
残業申請
業務日報
メール
PCログ
医師の診断書
救急記録
などが重要になります。
また、
家族が書いた生活記録
本人の日記
手帳
も補助資料として役立つことがあります。
■ 認定されにくいケースの特徴
例えば、
残業が少ない
業務内容が軽い
私生活の影響が大きい
証拠がほとんどない
場合は、
認定が難しくなることがあります。
■ 労災申請は「医学」と「事実」の組み合わせ
脳・心臓疾患の労災認定は、
医学的因果関係
業務の負荷
の両方が必要です。
「忙しかった」だけでは足りず、
どれくらい
どんな負荷が
どれくらい続いたか
を具体的に示す必要があります。
■ まとめ:時間+内容+証拠で判断される
脳・心臓疾患の過労死は、
残業時間
業務内容
発症前の出来事
医学的評価
証拠の有無
を総合して判断されます。
「過労死ライン」だけに頼らず、
全体像を整理することが大切です。
★ お問い合わせ・ご相談について
当事務所では、
脳・心臓疾患が労災に当たるかの初期判断
過労死ラインの具体的な当てはめ
証拠資料の整理
医師の意見書との関係
労災申請・不服申立の見通し
など、申請前段階からご相談をお受けしています。
お電話・メールでお気軽にご相談ください。
「ブログを見た」とお伝えいただければ、状況に応じてご案内します。
