「給料そのものは振り込まれているから、不払いじゃないですよね?」
「残業代が出ていないだけなんですが…」
「固定残業代って言われているので、仕方ないのかなと…」
給与不払いの相談の中で、
**実はかなり多いのが「残業代だけ出ていないケース」**です。
本人としても、
全部ゼロではない
基本給は出ている
会社も「不払いじゃない」と言っている
こうした理由から、
「これは違法じゃないのかも」と思ってしまいがちです。
ですが結論から言うと、
残業代が正しく支払われていなければ、それも立派な給与不払いです。
この記事では、
残業代未払いが不払いにあたる理由
会社がよく使う説明の落とし穴
固定残業代・みなし残業の注意点
雇われる側が確認すべきポイント
を、実務ベースで整理します。
■ 残業代も「給与」の一部
▼ 給与=基本給だけではない
法律上の「賃金」には、
基本給
残業代
深夜手当
休日手当
などが含まれます。
つまり、
残業代も正式な給与の一部です。
「基本給は払っているから問題ない」
という考え方は、
法律上は通用しません。
■ 残業代が出ない典型パターン
▼ 「みんな出てないから」
かなり多いですが、
全く理由になりません。
違法な状態が常態化しているだけ、
という評価になります。
▼ 「管理職だから」
これも要注意です。
名ばかり管理職の場合、
残業代が必要になるケースは非常に多いです。
役職名ではなく、
権限
裁量
勤務実態
が判断基準になります。
▼ 「固定残業代に含まれている」
固定残業代自体は、
制度としては認められています。
ただし、
何時間分なのか
基本給と明確に区別されているか
超えた分を別途払っているか
これらが曖昧だと、
固定残業代として成立しません。
■ 「固定残業代」が成立しない典型例
次のようなケースは要注意です。
残業時間の上限が書かれていない
残業代の内訳が明示されていない
実際の残業時間が明らかに多すぎる
この場合、
固定残業代は無効と判断される可能性があります。
■ 残業代未払いは「一部不払い」
重要なポイントです。
給与が一部でも支払われていなければ、
それは不払い(未払い)に該当します。
「全部払われていない」
必要はありません。
■ 本人がやりがちな勘違い
▼ 「会社がそう言っているから正しい」
会社の説明が、
そのまま法律に合っているとは限りません。
特に残業代は、
会社側の解釈がかなりズレていることも多い分野です。
▼ 「証拠がないから無理」
完全な証拠がなくても、
勤怠履歴
メール
チャット
業務日報
などから、
実態が認定されるケースはあります。
■ まず確認すべきポイント
感情的に指摘する前に、
次の点を整理しておくと安全です。
雇用契約書
就業規則
給与明細
実際の勤務時間
これらを突き合わせるだけでも、
違和感が見えてくることがあります。
■ まとめ:「一部だから大丈夫」は危険
残業代が出ていない状態は、
軽い問題
よくある話
ではありません。
れっきとした給与不払いの一種です。
会社の説明をうのみにせず、
事実とルールを切り分けて考えることが重要です。
★ お問い合わせ・ご相談について
当事務所では、
残業代未払いが不払いに当たるかの判断
固定残業代・管理職扱いの適法性整理
証拠が十分でない段階での相談
今後どう動くべきかの優先順位整理
など、「残業代だけ出ていないけど問題になるのか迷っている段階」のご相談もお受けしています。
お電話・メールでお気軽にご相談ください。
「ブログを見た」とお伝えいただければ、状況に応じてご案内します。
