「今月は遅れるけど、来月まとめて払うから」
「計算ミスがあっただけです」
「経理が忙しくて処理が間に合わなくて…」
給与不払いの相談を受けていると、
会社側がほぼ決まって使う“説明パターン”があります。
一見すると、
「ちゃんと理由を説明してくれている」
「払う意思はありそう」
と感じてしまいがちですが、
法律的に見ると、ほとんどが通用しない言い訳です。
この記事では、
会社がよく使う給与未払いの言い訳
それがなぜ通用しないのか
信じて待っていいケース・待ってはいけないケース
雇われる側が冷静に取るべき対応
を、現実ベースで整理します。
■ 給与は「払う予定」では足りない
▼ 給与は期日どおりに支払う義務がある
給与は、
「いつか払えばいいお金」ではありません。
法律上、給与は、
全額を
あらかじめ決められた期日に
毎月1回以上
支払う義務があります。
つまり、
期日までに実際に支払われていなければ未払い(遅延)が発生します。
■ 会社がよく言う言い訳と、その評価
▼ 「来月まとめて払う」
最も多い言い訳です。
しかし、
本人の同意がない限り、
会社が一方的に支払日を変更することはできません。
「まとめて払うからいいでしょ」
というのは、
完全に会社側の都合です。
▼ 「計算ミスだった」
計算ミス自体は起こり得ます。
ただし、
ミス=未払いが許される
というわけではありません。
ミスが原因であっても、
期日までに正しい金額が支払われていなければ未払いです。
▼ 「経理が忙しかった」
これも非常によくありますが、
法律上は理由になりません。
経理体制を整えるのは会社の責任であり、
労働者が負担する話ではないからです。
▼ 「資金繰りが厳しかった」
かなり注意が必要な説明です。
資金繰りを理由に給与が払えない場合、
会社の経営状況そのものに問題がある可能性があります。
「今月だけ」
「今回だけ」
と言われても、
同じことが繰り返されるケースは少なくありません。
■ 「説明があった」=安心、ではない
ここが一番の落とし穴です。
会社が、
丁寧に説明してきた
誠実そうな態度だった
としても、
未払いという事実が消えるわけではありません。
説明があるかどうかと、
支払い義務を果たしているかどうかは、
まったく別の問題です。
■ 待っていいケース・待ってはいけないケース
▼ 比較的待ってもよい可能性があるケース
数日以内に支払日が明確に示されている
支払金額・内訳がはっきりしている
過去に同様のトラブルがない
このような場合は、
一度状況を見てもよいこともあります。
▼ 待ってはいけないケース
支払時期が曖昧
説明が毎回変わる
一部だけ払い続けている
口約束だけで書面がない
この場合は、
静かに準備を始めた方が安全です。
■ 「信じて待つ」前にやっておくべきこと
感情的に責める必要はありません。
ただし、
給与明細
勤怠記録
会社とのやり取り
は、会社に強く言う前に確保しておくべきです。
「信じて待っていたら、
いつの間にか請求できなくなっていた」
というケースは、実際にあります。
■ まとめ:言い訳と現実は切り分けて考える
会社の説明がどれだけ丁寧でも、
期日どおりに
全額が
支払われていなければ、
給与不払いの問題は残ります。
重要なのは、
言葉ではなく、
事実として何が起きているかです。
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当事務所では、
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会社の説明が通用するかの整理
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