「ちゃんと相談していた」
「限界だと伝えていた」
「助けを求める勇気は出した」
それでも、
過労死や過労自殺に至ってしまったケースは、
決して少なくありません。
過労死問題を見ていると、
「何も言わずに突然倒れた人」よりも、
言っていたのに、届かなかった人
のほうが、
むしろ多いのが現実です。
この記事では、
雇われる側が「助けを求めた」のに救われなかった理由
相談が形だけで終わってしまう職場の特徴
相談したことで、逆に追い込まれる構造
雇われる側が知っておくべき現実的な対処
を、専門家の視点で整理します。
■ 「相談した=守られる」ではない現実
多くの人が、
こんな期待を持っています。
相談すれば状況は変わる
上司は理解してくれる
会社は守ってくれる
しかし、実務では
必ずしもそうならない。
▼ 相談が“ガス抜き”で終わる職場
話は聞く
共感はする
しかし何も変わらない
この状態が続くと、
本人はさらに疲弊します。
「言っても無駄だった」
という無力感は、
心を急速に追い詰めます。
■ 相談したことで悪化するケースもある
これは言いにくいですが、
現実として存在します。
▼ ① 「評価が下がる人」扱いされる
メンタルが弱い
管理が面倒
重要な仕事は任せられない
こうしたレッテルを貼られ、
仕事のやり方ではなく人格を評価される
ケースがあります。
▼ ② 形式的な配慮で終わる
「気をつけてね」
「無理しないで」
言葉だけで、
業務量・体制は何も変わらない。
結果として、
相談前より孤立する こともあります。
▼ ③ 「じゃあ辞めれば?」と言われる
露骨でなくても、
合わないなら仕方ない
みんな大変だから
という言葉で、
退職を示唆されるケースもあります。
■ なぜ相談が機能しないのか
▼ ① 現場に裁量がない
上司自身が、
人手不足
予算不足
上からの圧力
に縛られており、
助けたくても助けられない。
▼ ② 「個人の問題」にすり替えられる
時間管理が下手
要領が悪い
気の持ちよう
こうした言葉で、
構造の問題が個人責任に変換される。
▼ ③ 問題を認めると責任が生じる
過労を認めることは、
労基署対応
労災リスク
管理責任
につながるため、
見て見ぬふりをする組織もあります。
■ 相談したのに助けられなかった人の共通点
過労死・過労自殺事案で、
よく見られる特徴。
真面目
愚痴を言わない
周囲を気遣う
「これ以上は言えない」と引く
結果として、
一度相談して諦めてしまう。
■ 雇われる側が知っておくべき重要な事実
▼ 相談先は「一つ」でなくていい
直属の上司
人事
社内相談窓口
外部窓口
労基署
一か所で止まる必要はありません。
▼ 相談の「記録」は命を守る
メール
チャット
メモ
「言った言わない」にならない形で
残すことは、
自分を守る行動です。
▼ 相談がうまくいかない=あなたが悪い、ではない
仕組みが壊れている場合、
個人の努力ではどうにもならないことがあります。
■ 家族・友人が介入すべきタイミング
本人が、
相談しても変わらなかった
もう言う気力がない
これ以上迷惑をかけたくない
と言い始めたら、
かなり危険な状態です。
この段階では、
周囲が動くことが命を守ることにつながります。
■ まとめ:声を上げた「その先」が重要
過労死問題で本当に問われるのは、
相談できたか
ではなく
相談した後、何が起きたか
です。
助けを求めた行動は、
決して無駄ではありません。
ただし、
一人で抱え続ける必要もありません。
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当事務所では、
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