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働き方が大きく変わる? 2026年に向けて動き出す「労働基準法改正」の背景をわかりやすく解説

日野アビリティ法律事務所

近年、ニュースでも「働き方改革」「副業解禁」「勤務間インターバル制度」など、働き方に関する言葉をよく聞くようになりました。

実はその裏側で、労働基準法(以下、労基法)の大きな見直しが静かに進んでいます。

働く人にとっても、会社にとっても、「え、それ変わるの?」と戸惑うポイントが出てくる可能性があるため、今のタイミングで一度整理しておくのはかなり大事です。

■ なぜ今、労働基準法の見直しが必要とされているのか?

理由はシンプルで、「働き方そのものがここ数年で激変したから」です。

副業・兼業の広がり

深夜帯・シフト制の多様化

ウーバーイーツなど“プラットフォームワーカー”の増加

過労・メンタルヘルス問題の深刻化

企業の労務管理が複雑化

長時間労働・連勤などの問題が根強く残る

つまり、昭和〜平成初期の常識で作られた枠組みが、現代の働き方とズレ始めているんです。

そのため国は、「古いルール」を今の時代に合わせるべく、かなり踏み込んだ改正を検討しています。

■ 今回焦点になっている“注目ポイント”

現在議論されており、改正の候補に挙がっている項目は以下のようなものです。

● 連続勤務に「上限」を設ける案

「14日以上の連勤を禁止」など、過密シフトに法律でブレーキをかける方向が検討されています。

過労防止の観点からは歓迎される一方、人員不足の業界ではシフト組みに影響が出る可能性も。

● 勤務間インターバル制度の義務化

「終業から次の始業までに◯時間以上の休息を必ず挟む」制度。

11時間を基準に議論が進んでおり、夜勤のある業界は特に影響大。

例:

23時に仕事が終わったら、翌朝10時まではシフトを組めない…といった運用。

● 法定休日の“事前特定”を義務化

「この日が会社の法定休日です」というのを前もって決めておく義務が発生する可能性があります。

休日が曖昧なまま、「ここ休日扱いだと思っていたのに…」というトラブルを防ぐ狙いがあります。

● 有給休暇の給料(賃金計算方法)を“通常賃金”に統一

現在、有休取得時の賃金計算は会社ごとに「平均賃金」「標準報酬日額」などバラバラ。

これが

「その日に働いていたらもらっていた金額(通常賃金)」で統一しよう

という方向。

労働者にとってはわかりやすいルールになります。

● 「週44時間特例」の廃止

一部の業界で認められている“週44時間労働”を、全国共通で“週40時間”に揃える案。

サービス業・小売・飲食など、現場が多い業界はシフト調整が大変になる可能性があります。

● 副業・兼業/フリーランス対応の見直し

複数の場所で働く人が増えたことで、

時間外労働の合算問題

副業者の割増賃金ルール

実質的には労働者なのに“業務委託扱い”されているケース

など、制度が追いつかない部分を整理する方向です。

● 「つながらない権利」の議論

仕事が終わった後は、

電話・チャット・メールに対応する義務を負わない権利

これを法制度として位置付ける動きがあります。

ヨーロッパでは既に一般化していて、日本でも議論が加速中。

■ とはいえ、まだ「確定」したわけではない

ここまで書くと「来年から急に変わるの?」と思うかもしれません。

でも実は、

まだ“検討段階”“方向性の提示”であり、改正が確定したわけではありません。

ただし、国の報告書や審議会の論点を見る限り、働き方に関する大きなアップデートが来るのは確かです。

■ 今、会社や働く人が押さえておくべきこと

今後の続報をウォッチする

シフト制・夜勤がある場合はインターバル義務化を想定

従業員数がギリギリの会社は“連勤の上限”に備える

就業規則の見直しを想定しておく

副業者の勤怠管理は今のうちに整理

有休の賃金計算方式の統一にも備える

法改正は、「準備している企業」と「していない企業」で明確に差が出ます。

■ まとめ:大改正の波は確実に来る。今から知っておくことが一番の“防御”

今回の労基法見直しは、

“働き方そのもの”を再定義しようとする流れの一部です。

どの項目がいつ施行されるかは今後の発表次第ですが、

会社にも働く人にも影響が出るのはほぼ確実。

このブログでは、今後も最新情報をわかりやすく解説していきます。

難しい部分はできるだけ噛み砕きつつ、現場目線での“実務的な視点”も交えて整理していくので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

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